国際列車にて

ミンスクで降りたおっさんとぼく。この人にはバーでビールをおごってもらった。いい人だ。ただし彼の狙いはベッドにあったと最近気付いた。ぼくらの部屋は三段ベッドで、セルゲイ(若きセルゲイ)とぼくとこのおっさんだ。
e0106960_18111677.jpg
e0106960_18123620.jpg
e0106960_18145598.jpg
おっさんのセルゲイとぼく。同じ名前だった。つまり二人のセルゲイ。彼もポーランド人だったのだろうか。しかしこのおっさん隣の部屋の人でやたらと酒を飲んだ。もしかしたらバイセクシャルか? と思わせるぼくの体をいろいろ触った。なんだこのおっさんと思いながら談笑をしていたわけだが、こちらも国際列車に乗ってからずっと飲みっぱなしだった。というのもミンスクで降りたおっさんが、スクリュードライバーのロング缶を3缶用意していて、尚の事、紙コップまで用意していて、ぼくと若きセルゲイ(ポーランド人)にその酒を勧めたからぼくらは飲み暮らした。国際列車は最悪で、三段ベッドは、寝かすとまともに座れない。だから立てたままにしておいて、なんとか座れるという空間だった。空調は機能していたが、お湯が注いではくれるのだが、列車の人は慎重で、湯をいくらか流したまま捨てて、それからコップに注いでくれる。つまりそれだけ生水がやばいのだ。シベリア鉄道はそんなことしなかった。お湯はお湯だが、すぐ注いでくれる。いくらだったか、ロシア号も国際列車も忘れた。まあどうでもいいことだ。しかしある日、国際列車ではルーブルが使えなくなった。そんなことを知らない僕はのんきにしていたが、えっ? という思い。しかしそれまでに若きセルゲイが、ウオトカ瓶一本と、食物を買っていてくれたのでそれで凌いだ。また列車が止まるといろいろ乗降口に売り子が来るのだが、買ったが、高いので返品してしまった。買っておけば良かった。まさかルーブルが使えなくなるとは、夢にも思っていてなかった。またどこからだか、忘れたが、列車が工場みたいなところに入り、なんと車輪を付け替えていた。つまりどこからかはレールの幅が違うので、替える必要があったのだ。またドイツに入ってから、車内でタバコが吸えなくなった。吸う人はどうするかと言えば、駅に着くと降りて外で吸う。しかもタバコを吸い終えるとレール上に投下した。ぼくもそれに倣って投下した。
e0106960_18164771.jpg
これはドイツあたりかな。もう忘れてしまった。長い18日間の旅であった。とにかく国際列車では飲みまくった。ぼくは初めての外国旅行だし、しかも一人旅。だから酒は抑えた。飲みすぎてケルン中央駅を乗り過ごすと大変だったからだ。途中下車はやはり旅にはきつい。余裕がない。だが若きセルゲイは飲み過ぎるくらい飲んだ。ガンガン飲んだ。またもうひとりのセルゲイのおっさんも飲んだ。若きセルゲイはなんとあすの朝につく深夜、寝ていて何か喋った。だがそれは寝言であって、ぼくに話しかけたわけじゃなかった。ぼくだ聞き返したが返答はなかったのだ。とにかく彼は記憶をなくするくらい飲んだ。ミンスクのおっさんは、自分が一番先に降りるのを見越し、ぼくのベッドを狙っていたのだ。彼は三段ベットの一番上、ぼくは一番下だった。ぼくはバーから先に帰るというと、ベッドを交換してくれとそのおっさんは言ったのだ。もちろんそれだけじゃないが、それもあったのだろう。彼は一体いつまでバーで飲んだのだろう。しかもおっさんは食堂車に行っておごってあげると言ったが、食堂車らしきものではなく、バーとしか言えない作りだった。またまたしかもそこに着くまで、一体何両の車両を巡ったろう。非常にそこまでつくのに時間がかかった。揺れるなか酔に任せて行ったが、若きセルゲイが断って寝るのは致し方ない。というかそれまでに彼は飲みすぎていたのだ。
by ningenno-kuzu | 2016-08-03 15:31 | ユーラシア大陸横断旅行 | Comments(0)

自画像 paint by 魔ギオ


by 穴田丘呼